夏休みも明け、高校バスケットボール界では、ウィンターカップに向けた予選が各地でスタートして参りました。
このバスケットボールシーズン真っ只中に、高校女子バスケットボールチームへトレーニングコーチを紹介し、パフォーマンストレーニングの面から、バスケットボール技術のさらなる向上と怪我の予防、そして試合により多く勝てるチームへの成長をサポートしていくというプロジェクトを9月からスタートしました。
高校のレベルにおいて、まだまだパフォーマンストレーニングを専門的な指導者から指導を受けているチームは少なく、せっかくのバスケットボールの技術もそれを発揮する土台である身体がしっかりと出来上がっていないため、十分に発揮できていなかったり、あるいは適切な指導を行なっていないが故の怪我の発生に繋がっていたりしているのではないでしょうか?
特に女子においては、両手シュートが未だに主流であるなど、適切な走り方、止まり方といった身体の使い方を指導していないチームが数多くあるという印象を受けています。
バスケットボールの技術ではなく、身体のパフォーマンスが上がるだけで、今より数段階上のレベルへチームを引き上げることが可能であるという点に強く共感を受けていただいた、とある高校女子チームへ今回トレーニングコーチを紹介することが決まり、このプロジェクトがスタートしました。
今回高校女子チームへ紹介したのは、高校や大学のバスケットボールチームのパフォーマンストレーニングコーチやプロバスケットボール選手、プロサッカー選手のパフォーマンストレーニングを歴任し、バスケットボールの本場、アメリカでも現場経験を積んだ若手の吉岡雄大コーチ。
9月のトレーニングを開始するまでに、チームの試合や練習模様を幾度も見学し、チームの現状理解と取り組まなければならない領域について分析を行い、チーム監督とも数回にわたりトレーニング計画を練ってきました。
吉岡コーチは、“選手の能力を最大限に引き出す基礎トレーニング”を安全かつ効果的に計画し、指導を行うということと、“教育”、“鍛錬”、“調整”を選手にしっかり指導し、必要な情報提供を行うことで、選手自身も身体について正しい知識を身につけ、トレーニングの継続を促進することを指導方針としており、指導初日には、まず教室にて、なぜトレーニングを行うのかといった、トレーニングに対する講義を実施しました。
約40分の講義でしたが、選手の皆さんも自身の身体のパフォーマンスを向上させていくことやトレーニングに対して強い関心を示していました。
講義後、体育館へ移動し、本格的なトレーニングを進めていく前に、選手が現状どれだけ身体が使えるか、どれだけ強いかを実際に確認する目的で導入的なトレーニングを数種類実施しました。
選手の皆さんは、これまでに本格的なパフォーマンストレーニングを受けてきた経験がありませんでしたが、吉岡コーチの指導をしっかりと理解し、ほとんどの選手が正確に指示通りの動きを実践していました。
何より楽しんで取り組んでくれたことがとてもいい導入になったと感じています。
初回なので、導入的な簡単な動きであったため実践しやすかった、あるいは選手の中にはまだまだ感覚的にしか動きが理解できていない選手もいるとは思いますが、予想を上回る吸収力だったので今後のトレーニングが楽しみです。
次回は能力測定を実施して、選手一人一人のパフォーマンスを数値として記録、分析し、その後本格的にトレーニングを開始していきます。
選手にとって、パフォーマンストレーニングについては初めての領域なので、このトレーニングによってどれだけバスケットボール技術が向上するか、そして彼女たちの目標としている県内ベスト8を実現することができるかが楽しみです!
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