昨年、カナダのプロバスケットボールリーグである、NBL Canada史上初となる日本人選手としてHalifax Rainmenと契約し、ルーキーながら開幕戦から全ての出場試合にスターティングポイントガードとして出場し、チームをリーグ優勝、そしてプレイオフファイナル進出へ牽引した安藤誓哉選手。自身もその活躍がリーグに認められ、All-Rookieに選出。
そして、カナダから帰国して1週間も経たないハードスケジュールの中、5月から開幕した、アジアでも屈指のバスケットボールリーグであるフィリピンリーグ、PBAのGovernors’ Cupへ参加するためフィリピンへ飛び、新天地であるMelarco Boltsでもまたチームのプレイオフ進出へつながる活躍をしました。
日本人選手でも外国人選手を相手に、海外のリーグでも活躍できる技術力があるということを、安藤誓哉選手はプロ選手としての1年目のシーズンで世界に証明しました。
7月中旬、PBAでのシーズンも終わり、1年目のシーズンが完全に終了して帰国した安藤選手にプロ1年目を振り返っていただき、あらためてこれからの思いについての心境を語っていただきました。
“海外に出てよかった”
当時大学生だった安藤選手ですが、日本で学生選手としてプレイを続けることも可能でした。しかし、自身が置かれている状況から見込まれる将来の進路、そして自分の夢である”NBA”とのギャップに不安を感じ、大学でのプレイを辞め、海外に挑戦すると決意。
2014年夏にアメリカへ渡り、NBA選手も数多く参加する全米屈指のプロ=アマリーグ、The Drew Leagueに参加。短い出場時間の中で、安藤選手の持ち味を発揮し、NBL CanadaのHalifax Rainmenのオーナーにその試合後にスカウト。ここから、安藤選手の海外でのプレイ、そしてプロ選手としての人生がスタートしたわけです。そういった意味でも、当時の海外へ出るという決断がやはり正しかったと振り返っています。
“カナダは早い。フィリピンは強い。”
フィリピンのメディアでも取り上げられていた、安藤選手のNBL CanadaとPBAを比較した表現。
安藤選手はこのプロ1年目のシーズンに2つの国でのプロリーグを経験しました。NBL CanadaはNBA Dリーグでのプレイ経験を持つ選手も数多く参加するリーグ。一方PBAは、アジアでも屈指のリーグで現地フィリピン人を中心に、アジア人選手や各国からの選手が集まったリーグ。
プレイスタイルやゲームを取り巻く環境など、全く特色の違うリーグにおいて、海外の選手と対戦ができたことが、今後の安藤選手自身のプレイや技術の向上にとってとてもいい経験になったと話していました。
“海外でもやっていける”
NBL Canada、PBAの2つのリーグでのプレイ経験、特にNBA Dリーグを経験した選手との対戦において、遜色なく自分の持ち味を出してプレイできた経験が、安藤選手に海外でも自分のプレイが通用するという自信を与えたようです。
安藤選手自身がそう感じているだけでなく、NBL Canadaにおいて、2014-15シーズンのAll-Rookieに選手つされている点からも、安藤選手の海外でも通用する実力があることは認められていると言えるでしょう。
“体の強化。そして基礎から全てにおいてレベルアップが必要”
海外選手に対しても遜色なく戦えると実感した安藤誓哉選手。しかし、彼の最終目標であるNBAでプレイするにはまだまだレベルアップが必要だと話していました。
特に、チームに”Adjust (=調和)”する能力や”Confidence (=自信)”がまだまだ超一流選手と比べると自分には足りないと実感。”チームにAdjustして個人を出し切ることができず、後手に回ってしまった”や、”プレイオフ期間中の試合の感覚が間延びしてしまい、切り替えができても高いConfidenceを保つことが難しかった”と今後の対策に繋がる、自信のプレイ、特に精神面について分析。
さらなる飛躍のために、”高い目標を持つ気持ち”と”練習中から高い意識を持ち続ける”ことで昨シーズン感じた、自分に不足している部分を克服すべく、練習に取り組んでいます。
技術面に関しては、新しいプレイスタイルや技術を取り入れるのではなく、体をさらに強化し、全てを一から徹底的に鍛え上げていく予定だと話していました。
日本での1ヶ月弱のオフシーズン期間中は、プロバスケットボール選手、安藤誓哉の基礎を作り上げた、地元中学校の体育館で現役中学生に混ざりながらバスケットボールに触れ、自分自身でトレーニングメニューを組み立てていました。
7月後半に再びLos Angelesへトレーニングおよび、NBAという夢の実現のために渡米した安藤選手。昨年以上に様々なNBA選手やNBA選手を指導するトレーナーのもとでトレーニングに参加し、自身が取り組みたいと感じていた、基礎から全てのレベルアップに取り組んでいます。
また、現地でピックアップゲームや招待試合等にも参加し、高い意識でのゲーム感覚や経験も養っています。
“夢の実現へ向けて – NBA Dリーグのトライアウト”
NBL Canada、PBAで活躍を見せた安藤誓哉選手。その夢は変わることなく”NBA”。
昨シーズンの活躍をもとに、今シーズンはNBAへの登竜門とも言える、NBA直属の下部リーグ、NBA Dリーグへの参加を目標とし、この夏、アメリカでのトレーニングやコーチ、スカウト陣との連携を強化してきました。
そして、なんと、NBA Dリーグの数チームからトライアウトへ招待されました!
まずは、現地時間9月19日(日本時間9月20日未明)に開催される、Los Angeles Lakers傘下のLos Angeles D-Fendersの招待者のみが参加できるトライアウトに安藤誓哉選手が挑戦します!
D-Fendersでのトライアウトを皮切りに、来月へかけてNBA Dリーグ数チームの招待制トライアウトに参加していきます。
11月のドラフトで指名を受けるため、これまで取り組んできた成果の全てが引き出せるよう応援よろしくお願いします。
※トライアウトは非公開につき、招待選手以外に参加することができないため、模様等についてお知らせすることはできませんが、安藤選手の感想等については更新していければと思います。
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